今泉忠明氏監修「続おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典:高橋書店発行」よりの抜粋。今回はその131.オウムガイは足が90本もあるのに歩けない です。

オウムガイは「生きた化石」と言われ、4億数千万年前の古生代からほとんど姿が変わっていません。当時は最強の肉食動物だったようですが、現代では魚の死体やカニのぬけがらを食べるなど、わりと地味な食生活を送っています。食事のとき活躍するのが90本もある足。獲物や岩などにピタリと張りついて食事をとります。   

 90本もあればさぞかし早く泳げそうですが、それは大きな間違い。足は移動には使われず、漏斗から水を噴き出して水中を進みます。それもそのはず、オウムガイは巻貝のように見えますが、その正体はタコやイカのなかまなのです。