今泉忠明氏監修「おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典:高橋書店発行」よりの抜粋。今回は その87.バイオリンムシの羽の膜には何の意味も無い です。

前羽の外側にうすい茶色の膜が付いていて、楽器のバイオリンにそっくりな虫が、バイオリンムシです。

しかしこの膜は、実際には何の役にも立たない様です。かれらは体長10㎝ほどですが、厚みはたったの5㎜しかありません。そのため、木の皮のすき間にも入り込めますが、もちろん膜がないほうが入りやすいはずです。

また、飛ぶこともできますが、使うのは後ろ羽なので、前羽の膜は関係ありません

落ち葉に体を似せているという説もありますが、膜がテカテカと黒光りするせいで、妙に目立ってしまいます

一体優雅な羽は何の為?と不思議ですが、珍しくてきれいだからと言ってむやみに触ってはいけません。なんとお尻から毒ガスを発射します!