今泉忠明氏監修「おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典:高橋書店発行」よりの抜粋。今回は その92.カカポは太り過ぎて飛べなくなった です。

カカポはニュージーランドやその周辺の島に棲む全長60㎝、体重4Kgにもなる巨大な鳥です。この辺りには、100万年ものあいだ、カカポの天敵となる生物がいませんでした。そのためかれらの祖先は、豊富な木の実を好きなだけ食べる事が出来たのです。

その結果、全長60㎝、体重4Kgにもなる巨大な鳥になりました。しかも飛ぶための筋肉は退化し、かわりについたのが、沢山の脂肪です。

ところが、人間が島にネコやオコジョなどの天敵を持ち込むと、事態は急変。飛べないカカポは敵におそわれても、せいぜいうずくまる事くらいしかできず、今や絶滅の危機にあります。