今泉忠明氏監修「おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典:高橋書店発行」よりの抜粋。今回は その111.ウマノオバチの産卵管は長すぎてじゃま  です。

ウマノオバチは、体長の10倍近い長さの尾を持っています。じつはこれ、尾ではなく、木の幹の中にひそむカミキリムシの幼虫に卵を産みつけるための産卵管です。

ウマノオバチは寄生バチの一種で、その幼虫はカミキリムシの幼虫を食べて育つのです。

メスの産卵管はサナギの時期にのびてきますが、長すぎる産卵管のせいで脱皮するのも飛ぶのも一苦労です。当然、バッチリ目立つので、敵にもすぐに見つかってしまいます。

このように悪いことずくめのせいか、ウマノオバチはかなり数の少ない激レア昆虫なのです。