元宇宙飛行士で、現日本未来館館長の毛利 衛さんの談・・・日経ビジネス、有訓無訓、から・・・

昨今、新聞に日中韓の関係悪化云々の記事が載らない日はありません。お互い、狭い地球で且つお隣り同士が何やってんだろう・・・と思いません? ホント困ったものです。と私なんぞがボヤイても何の力もありませんが、さすがこの人の話は説得力ある!と思った記事を目にしました。日経ビジネス、2014.1.20号、有訓無訓の毛利 衛さんの談からの抜粋です。

 

日本人の特性の中で、私が一番アピールしたいのは、相手の身になって考える事ができる「思いやり」の心です。・・・略・・・「俺が、俺が」と自己主張するのではなく、常に相手を思いやる。これは日本人が持つ文化の1つだと思います。スペースシャトルや国際宇宙ステーションのように、生死を共にするような極限の環境に身を置いた際、一番大事なのが思いやりです。・・・略・・・

 

宇宙から日本を再認識すると同時に、地球の「小ささ」にも思いが及びました。1周するのにわずか90分。地球を外から見れば空気も水もつながっている。そんな小さなところで、国同士が争うことはないんじゃないかと。・・略・

 

地上にいる人はこんなに自然が溢れ、水や空気は十分にあると思っているかもしれません。でも、ちょっと離れれば地球は小さく、そこに70億人もいる。実は地球自体がまさに「宇宙船地球号」で、宇宙ステーションと同様のぎりぎりの環境に近ずいているのです。それなのに資源の奪い合いをしていたら、共倒れになってしまう。・・略・・

 

日本とほかの国は、たまたま海で分かれていましたが、遠くから見ればどれだけ朝鮮半島や中国が近くにあるかが分かります。実際に大気もつながっている。そういうつながりを意識して、思いやりによって困難な問題を解決していかなければ、本当に宇宙船地球号はもたなくなるでしょう。