前回は明治時代の古着商の「ふくはきたりめでたや」と呉服商の「俵、笑、酒、中、如、才、事、敷、蔵」を紹介しました。
今回は八百屋さんが使う符丁です。明治の頃の青物市場で使われたそうですが、その符丁とは、一から順番に「しょう、きさ、やみ、うう、あめ、かみ、ほし、つき、きく」です。さてこれは一体何に由来しているのでしょうか?皆さん、判りますか?

実はこれは月の名前、呼び方から来ているそうです。一は正月で「しょう」、二は如月(きさらぎ)で「きさ」。ここまでは良いとしても、三月弥生の「やみ」、四月卯月の「うう」はチョットきつい! 五月は旧暦では梅雨だったので雨月とも呼ばれていたので「あめ」。六月の「かみ」は難し過ぎです! 良く知られているのは「水無月:旧暦の7月から8月」ですが、鳴雷月「なるかみつ”き」とも呼ばれていら所から来ているそうです。七の「ほし」は七夕月「たなばたつ”き」で天の川の星から、八は八月月見月「つきみつ”き」、九は九月菊月「きくつ”き」から取られている様です。

チョット難しいですね!でも月の名前から由来するとはなかなか綺麗で優雅ですよね!!流石!!!

最後に中々手の込んだと言うか、謎めいた符丁でクイズを一つ。江戸時代の「桂林漫録」と言う本に記載されている符丁です。一から十までの数字を「旦底、断工、横川、側目、欠丑、撤大、毛根、入開、未丸、田心」と書かれていますが・・・。
さて解りますか?頭の体操の積りでお考え下さい。