数についての漢字遊び、隠語、符丁を調べているうち、いろいろ面白い数え方に出くわしました。面白いのでチョットご紹介します。

前回、前々回はお坊さんが使う数字についての隠語、符丁でしたね。でもやはり数字と最も関わりの深いのが「商売」です。と言う事で、いろいろな商売で良く符丁が使われる様です。例えば呉服屋さんとか八百屋さんとか、魚屋さんとか・・・。ここでは代表的なものを幾つかご披露しましょう。

明治時代の古着商は「ふくはきたりめでたや」と言う符丁を使ったそうです。文字の順番に、ふは一、くは二とあてて、縁起の良い文句にしただけのようですが・・。他に「つるとかめまいあそぶ」とか「いりくるたからのふね」「えびすだいこくさまよ」とかあったそうです。なんか、日本史の年号を覚える時の、明治維新いやろっぱ(1868年)とか本能寺の変ひごやに(1582年)なって・・とかに似ていますね!

同じ着物を扱う商売ですが、呉服商では「俵、笑、酒、中、如、才、事、敷、蔵」を1から9に当てたそうで、これはある「数え歌」から取ったそうです。その数え歌とは・・・
「大黒さん、一に俵をふんまえて、二ににっこりと笑わんす、三に酒を飲ましやんす、四つ世の中良い様に、五ついつもの如くにて、六つ無病息災に、七つ何事もない様に、八つ屋敷を建て広め、九つ小蔵を建て並べ、十でとっくり治まった」
これ、出だしの「大黒さん、・・」に因んで「大黒符丁」と言うそうです。

まだまだ沢山有ります。面白いもの、流石!と言うもの・・・。なので今回はここまでとして、次回また幾つかをご紹介します。お楽しみに!!!!!