今回は、中室牧子氏著「『学力』の経済学、第4章”少人数学級”には効果があるのか?・・科学的根拠なき日本の教育政策 その2 少人数学級は本当に効果があるか? です。

氏は、米国テネシー州政府が行ったスタープロジェクト(Student Teacher Achievement Ratio Project)を紹介し、確かに少人数学級には学力を上昇させる効果があったことを示しています。

ただし、米国での「少人数学級」とは20人以下の事だそうです。つまり効果に差が出るのは20人が境で、これはコロラド大学のグラス教授とスミス教授の研究に基づいているそうです。

つまりスタープロジェクトでは、公立幼稚園、小学校に在籍する約6500人を対象に、1学級13~17人の群と22~25人の群で比較されましたが、その結果、たしかに少人数学級には学力(偏差値)を上昇させる因果効果があったことが示されたそうです。

では日本でも20人以下の少人数学級にすべきなのでしょうか?

次回からは「教育行政」に密接にかかわる話題です。