新年明けましておめでとうございます。良い年をお迎えの事とお慶び申し上げます。本年の皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます。

暫くブログ更新を怠けておりましたが、7回目の歳男を迎えたこの一年、年初めを機に心機一転再開したいと思います。と言う事で、今回は年の初めにふさわしい「新刊のご紹介」からです。

池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 全30巻の第一巻「古事記」です。日本最初の文学作品であり極めて貴重な歴史書。知ってはいるが殆どの人(多分)が読んだ事が無い(多分)本ですが、日本人として興味を持つべき一冊だと思います。新聞の書評欄で知り、”斬新な挑戦的翻訳と読み易さ”の評から興味を持ち購入して見ました。

厚さ3cm、400頁の結構なボリュームですが、確かに面白い!!まだ読み始めたばかりですがどんどん進みそうです。新年に当たり、日本の成り立ちを読み、考えるのも良いのではないでしょうか・・・。もっとも神話ですので非科学的ではありますが、比喩的・象徴的ではありますね。

天の神たちが、伊邪那岐(イザナキ)と伊邪那美(イザナミ)に天の沼矛(あめのぬぼこ)を授け国を造る事を命じ、二人は天の浮橋(あめのうきはし)に立って、それで海を「こおろこおろ」と賑やかに掻き回して日本の国土を造ったそうです。

京都宇治出身の私には、中巻(もう神話ではありません)の終わりに登場する宇遅能和紀郎子(菟道稚郎子:うじのわきいらつこ、仁徳天皇の弟で皇位禅譲の美談の主)には特に興味を引かれます。陵墓(仁徳天皇陵には足元にも及ばない小さな御陵ですが)も自宅近くにあり親しみのある皇子です。でも現存のものは明治新政府が造ったもので真の御陵は不明だそうです。最近それを知ってがっかりしていますが・・・。

因みに「古事記」は昨年11月に刊行済みですが、今年1月に二巻目「中上健次」が、2月に「夏目漱石、森 鴎外、樋口一葉」と毎月出版されます。7月は「口訳万葉集、百人一首、新々百人一首」です。「古事記」をはじめそれぞれなかなか面白そうですから是非皆様もご一読を・・・。